天眞堂氣功鍼灸院 の日記
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コレステロール
2014.10.07
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80才女性患者さんの血液検査データで、総コレステロール値が基準値より高いということで○がついていました。見ると225㎎/dlです。
1dlあたり220㎎以上は高いということですが、これは10年以上前の基準です。
日本において血液中のコレステロールについて大規模な追跡調査を行った結果、それまで高いとされていた240~280㎎/dlの人が最も長寿だったそうです。
そして、コレステロール値が低い人(つまり基準範囲内)の方がガンや、うつ病を発症しやすいという結果が出ています。
そのため、総コレステロールの基準は引き上げられましたが、今でも昔のままの基準が用いられている医療機関が少なくないですね。
さらに、その後、総コレステロール値で判断するのは問題があるということで、善玉コレステロール(HDL)と悪玉コレステロール(LDL)のそれぞれの基準に基づいて判断されるようになりました。さらにさらに、メタボ検診では悪玉が高くても善玉が40㎎/dl以上あればO.Kということになっています。
そもそも善玉と悪玉という名称に問題があると思います。
コレステロールに善玉も悪玉もありません。これは人間が勝手に名づけた名称です。
悪玉と呼ばれているコレステロールは、炎症が起きているところへ修復するための材料を運んでいるのです。一方、善玉は炎症の修復が終わって修復の材料を回収するコレステロールなのです。
上記の患者さんはCRPという炎症が起きていることを示す数値が少し高くなっていました。
さらに、白血球が7900と正常範囲ですが、多少多めかなという感じです。
そして尿酸値が高めです。
一般に尿酸が高いのは痛風の元のように扱われますが、尿酸は抗酸化物質でもあります。
ということは、この患者さんは活性酸素による酸化ストレスによって血管壁に炎症が起きていて、それを修復するためにコレステロール値が高めになっているとみることができます。
でも、数値はそれほど高いわけではないですから、それほど強い炎症ではないかと思います。
なぜ活性酸素が発生するかというと、やはりこれは甘い物を食べるためだと思います。
これが医療機関では、コレステロールを下げる薬、延焼を抑えるために抗生剤などが処方されることになります。
これに対して鍼灸の治療は、身体内に備わっている抗酸化のシステムを調整していくのです。